雨に歌えば

台風接近の影響で朝からどしゃ降り。
昨晩、防水スプレーをかけた靴も会社に着く頃には、
ほんの少し浸水気味。
会社に着いたら着いたで、
「今日、非番だろ?」
「あっ...」って思う。


折角、雨の中きたのに...


と思いつつも、へこむどころか、なんかウキウキ。
仕事が休みだったからウキウキしていたのではなく、
雨が降っているからウキウキしている事に数分後に気づく。
台風が近づいているのにアホゥだよ。


子供の頃から、雨降りの日が好きだった。
『なんで空から水が落ちてくるんだろう・・・?』
雨が降るたびに、鉛色の空を見上げながらそう思った。



歩くたびに水しぶきが跳ねる。
水溜りにわざと飛び込んで、水しぶきが跳ねるのを楽しんだ。
服も、靴もびっしょりで、
家に帰ってから怒られたっけ。


それでも、雨降りが好きだった。






葉の先から、ぽとりと落ちる水滴を眺めていると、
たれ落ちた水滴が水溜りの中で、王冠の形になってるって
知った時は、ちょっと感動した。
それ以来、そんな時には、目を凝らしてじっと見つめていたが、
ちっともわからなかった。
ハイスピードカメラで撮影したんだから、当たり前か。




雨の日の東京は空気が少しだけ澄んでいる。
雨が汚れを流してくれるから。
雨が流した汚れは、土に帰り、土は汚れを分解して、
それを草木の養分にする。
そして葉は、キレイな酸素を吐き出してくれる。


だから雨の日は、思いっきり深呼吸をする。
肺の中に澄んだ空気をたくさん入れてあげる。
ちょっと眩暈。
澄んだ空気に体が驚いた?
それだけ普段の空気が汚れているって事なのかな。


ちょっと雨宿り。
じっと雨の音を聴く。
遠くで子供たちがはしゃぐ声。
子供は雨降りが好きだ。


そして、わたしも雨降りが好きだ。





Riceboy Sleeps (Dig)

Riceboy Sleeps (Dig)


Happiness http://www.youtube.com/watch?v=PQw5FY0QAPY