かつて、水の都だった

晴海運河、京浜運河、そしてこの芝浦運河。
私が好きな東京の運河。

東京は江戸時代、ヴェニスにも負けない程の水の都だった。
江戸の町には、隅々までに運河や川が張り巡らされ、
主要交通として、物資の輸送などに使われていた。
今では多くの小さな運河や川は埋め立てられ、道路になったり、
その上にビルが建ったりしているが、ここにくると、
かつて、多くの舟が行きかっていた様子が伺えるような
感じがする。


天王洲アイルといえば、バブル時代は、お洒落なスポットとして
注目もされたが、今ではその影も薄く、多くの高層マンションが
建ち立ち並び、ファミリーの憩いの場、ペットの散歩コースに
なり、静かで落ち着いた時間を持つことができる。

もはや、江戸の時代の面影を見ることはできないが、ここに流れる
水は、かつての記憶の一部を持っているのだろうか。
今のこの風景を江戸という時代を生きた人々の目にはどう映るのだろう。
と、考えてみたりもする。


それでも私はここで、水の流れを見るのが好きだ。
理由はないが、何かを運んできてくれそうな、そんな感じがするからだ。



When the waters rose in the darkness, In the wake of the endless flood
It flowed into our memory, It flowed into our blood.
  暗闇の中から、終わりのない洪水の後から、水が湧き上がった時
  私たちの記憶の中に流れ込み、私たちの血管のなかに流れ込んだ――
                                           Lyric by Neal Peart

Today's Tune

Hold Your Fire

Hold Your Fire


HIGH WATER http://www.youtube.com/watch?v=I5NyLqv0_w8