ありがとう - かえり道、さんぽ道＋

ポツリ、ポツリと雨が降り始めた。
日本橋の袂にある大きな桜の樹にも秋の訪れ。
都心は灯りが多いから、葉の色も変わりにくいとは言うけれど、
この桜の樹は、秋そしてこれからやってくる冬への準備を
はじめていることだろう。

橋の下を流れる日本橋川にも無数の黄色い桜の落ち葉。
夏に感じる涼しげな風とは違う、秋の少し肌寒い風。
これから訪れる６ヶ月という長い季節をこの桜の樹は、
耐えて、蕾を大きく膨らませて、春に満開の花を咲かせるのだろう。

友人のカワイイ向日葵は、去り行く夏を引き止めるかのように、
鮮やかな黄色を満開にしている。
どんな季節にあっても、花は、どんな人でも笑顔にしてしまう。
だから、この桜の樹も次の春には、多くの人々を笑顔にしてくれるだろう。

この橋の袂で、桜の樹を見ながら、多くの考え事や思いを巡らせた。
良い事も、悪いことも。
「よし！」って気合を入れたり、シュンとうな垂れてみたり。
たくさんの思いを忘れないように書き留めて、このノートも１０冊目になった。

ここで桜が満開になり、夏は木陰を作ってくれる限り、
流れ行く川の水を眺めながら、多くのことに思いをめぐらせるだろう。
ありがとう！

Today's Tune