#250 箱庭の中の夢でも

私にとってのシンボルタワーは、やっぱり東京タワー。
私が生まれる5年も前に完成してはいるけれど、どうしても東京タワーに惹かれてしまう。


ただ、この夕焼けの中に浮かぶスカイツリーが、日本人の夢と希望の中で建設されていると思うと、心の中に
染みてくるものがある。昭和32年、東京タワーの建設が始まり、その姿が徐々に天に向かって伸びてゆく姿
に当時の人々が、夢と希望を託したように、今、私たちはこのスカイツリーに「三丁目の夕日」のワンシーン
を重ね合わせているように思える。


「夢は見るものではなく、叶えるもの」
ありとあらゆる場所でスカイツリーの姿を目にする度に、そう教えてくれた恩師の事を思い出す。
「実現できない夢なんてないんだよ。もし、実現できないとしたら、あーだこーだ理由をつけて、実現できな
いことを他人のせいにしているだけ。」
私の夢など、スカイツリーの規模に比べたら、箱庭の中で叶えられているような小さな夢だ。他人から見れば、
取るに足らない、つまらない夢かもしれないけれど、それでいいと思っている。
身の程を知って、その中で最高で最大の思いが叶えられていればいいのだと思う。世界を動かすために生まれ
る者もいれば、私のように箱庭の中で、いくつもの小さな夢を叶えてゆく者もいるのだ。


夢を叶えるのは、揺るぎのない理想と信念と努力の賜物なのだと天高く、伸びてゆくスカイツリーを見て思う。