#298 それは身近なところに転がっている

ここ数日、何もする気になれなくて、特に何かがあった訳でも、起きた訳でもなく、
ただただテンションが全く上がらなかった。
仕事の帰り道、いつものように街を歩きながら、沸き上がってくる思いと浮かび上がる
言葉が全く結びつかなくて、頭の片隅と下書きの断片だけが積み上がっていた。
自宅の窓から見えるお気に入りの風景も、暗闇の中で静かに流れる空気の音にさえ
何も感じなかった。
昨日の深夜、机の上に積まれた買ったまま聴かないで、そのままになっていた数十枚の
CDを1枚ずつ聴き始め、明け方頃に「あーこれだぁ...」という1枚が現れてくれた。


ゴー

ゴー


Jonsiの声が本当に好きだ。
透明感があって、純粋さを感じるし、何もかも吹き飛ばしてくれる。
溜まっていた何かが背骨を通って、頭の先からスーッと抜けていくのが分かった。
断片と下書きだらけだった頭の中が一気に繋がって、何をしなければいけないのか、
どうしていけばいいのかという1枚が書き上がった。


Go sing, too loud
Make your voice break - Sing it out
Go scream, do shout
Make an earthquake...

   さあ、歌って 大声上げて
   声がかれるまで 歌うんだ
   さあ、叫んで ほら、わめいて
   大地を揺らすんだ・・・


物事が行き詰まると周りが見えなくなるし、時間が経過すればするほど、焦りも出てくる。
普段であれば、目につくものも視野さえも狭くなって見えなくなる。
それさえも分からないほど詰まっていたんだと思う。
立ち直りの切っ掛けや解決の糸口は様々だけれども、割と身近な所に転がっている。
それが、音楽だったり、本だったり、言葉だったり、風景だったり、1枚の写真だったり。


Go Do!
さぁ、やろう!