#317 黒い波、月の光


黒く沈む波の中に月の光が溶けて輝いている。
満月を前に月の輝きは更に増していて、ゆらゆらと揺れる波と光の中に吸い込まれそうになる。
黒く沈む波の中に月の光と一緒に溶けてしまってもいいかもしれないと思わせる程に。




疲れているから何もしたくないのではなく、疲れているからこの場所に足を運ぶ。
すべてを投げ捨てるのではなく、すべてを受け入れるためにこの場所に足を運ぶ。
月の輝きが守ってくれていると信じる事ができる限りは。


Skin of the Night / M83