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#395 夜明け前

昼間の暑さはどこへ行ったのか、と思う程にそよそよと部屋の中を風が流れていた。
あまりの心地よさに日中の疲れが湧き上がってきて、眠気を誘う。
ハッと気がついて、窓の外を見ると空が白み始めている。
西の空に満月が沈みかけている、午前4時15分。
夜の番人と昼の番人が交代する時。
昔、そんな事を何かで聞いた事がある。

今年の月は妙に輝いて見える。
そう思っているのはどうやら私だけではなくて、多くの人たちが、今年の月は去年より
輝いて見えると呟いている。
本当に去年より輝いて見えるのか、それともそう思いたいと思う多くの人たちに気持ちが
輝きを増して見せているのか。
混沌とした日々、はっきりとしない現実。
せめて、月だけでも大きく眩く輝いて、私たちが進む道を照らしてほしい。

その気持ちがいつもより輝いて見える理由なのかもしれない。