変わらない記憶


何番目のお気に入りの場所だろう。
この場所から夜景を見るようになったのは比較的最近のこと。
水面は人工的な光が反射し、狂ったように輝くダイヤモンドのように見える。
幻想的で、きらびやかで、そして美しい。
自然光では表現することのできない美しさ。


時折、こんなことを思う。
“人はなぜ光を求めて集まるんだろう・・・”
そんな時、コメントをしたブログでこんな返信を頂いた。
“遥か昔、夜は深くて大きくて恐ろしくて、神聖なもの”
24時間眠らない街で人々は、その恐怖から逃れるために、光を求めて、寄り添う
のかもしれない。


無意識の中で、夜が恐怖だと感じているのは、遥か太古からの記憶の伝承。
人々や、この世の中がどれだけ進化・発展し、変化してもDNAは、恐怖の記憶を
しっかりと受け継いでいるのだろうと思う。


Somewhere out of a memory of lighted streets on quiet nights...
 記憶の底に沈んでしまった場所、明かりの灯った道と静かな夜の・・・


                                   "lyrics by Neal Peart"


青く静かに輝く月明かり、柔らかく暖かみのある焚き火の灯り、暗闇を照らし、
人々を導く外灯、そして煌びやかに輝くネオン。


本質的には、私たちは何も変わっていないのだと。